ワインを美味しく味わうテイスティングの方法
テレビのワイン特集番組などで、ソムリエやワイン通たちが独特の工程を挟んでワインを飲んでいるのを目にしたことはありませんか?
例えば、くるくるとワイングラスを回すように揺らしてから飲む、など。
これらはただの雰囲気づくりではなく、明確な意味があって行なっていることが多いです。
この記事ではワインをさらに美味しく味わうためのテイスティングの方法について、ご紹介いたしますね。
プライベートのときとレストランで方法は異なる
ワインを美味しく味わうための方法は、ワンパターンではありません。
実は同じ銘柄のワインでも、自宅で味わうのとレストランで味わうのとでは、その美味しい飲み方が異なります。
それらを押さえておくことだけで、「わかっている」大人に近づくことができるので、マナーや教養を身に付ける上でも、飲み方を知ることは非常に大切なことです。
プライベートのとき
まず、プライベートで飲む場合を想定しましょう。自宅や仲間内でのホームパーティなどの場合です。
この場合、まずワイングラスの4分の1程度の高さまでワインを注ぎましょう。少なめに注ぐのがポイントです。
そしてワインの色を確認します。白い壁などに透かして見るとわかりやすいですね。赤も白も、色が濃い方が熟成度合いが進んでおり、まったりとしたコクがあることがわかります。
次に、香りを楽しみましょう。香りの良さをさらに楽しむために、グラスをテーブルにおいて、数回くるくると回転させるとその気流に合わせて香りがワインの飲み口に昇ってきます。
香りを楽しんだら、最後に実際に口のなかに含みます。口のなかに広げるように含んで、味を堪能してから飲み込みましょう。ワインの味わいを確かめる上で後味も大切な要素です。
飲みきった後に軽く鼻から息を吐くと鼻腔にもワインの香りが通り、ワインの味わいや風味をより楽しむことができますよ。
レストランにいるとき
レストランではプライベートでのテイスティング方法をそのままやると、特に格式高いところではマナー違反になってしまいます。
まずはワインボトルの確認を求められるので、注文したワインに間違いないかラベルを確認しましょう。そして開栓した際もコルクの確認を求められるので、コルクに異臭や割れがないか確認してください。
それが終わったら、ソムリエにワインを注いでもらいます。まずは匂いを確かめましょう。
ここでプライベートのようにくるくる回す必要はありません。匂いがあまり昇ってこなければ、持ち上げた状態で軽く揺すってください。
そして、少量口に含んでワインの味わい、香り、そして余韻を楽しみます。この時音を立ててはマナー違反です。
口に入れてからのテイスティングの作法についてはほとんど変わりません。
スワリングの必要性について
プライベートのテイスティング方法で登場したテーブルの上で軽くワイングラスを回すこと。
これはスワリングと呼ばれるテクニックです。
ですが、スワリングは特に赤ワインなど、香り高さを楽しむことに重きを置かれたワインにのみ必要な工程だと言えます。白ワインやロゼワインの場合も、香りをより強く楽しみたければスワリングすると良いでしょう。
ただ、スワリングをする必要がないワインもあります。それがシャンパンなどのスパークリングワインです。
繊細な泡がたっぷりと含まれたスパークリングは、スワリングをしてしまうとその気泡が抜けてしまい、味を損ねてしまうので、スワリングはタブーです。
まとめ
- ・ワインのテイスティングには適切な方法がある
- ・プライベートとレストランとではテイスティング方法が異なる
- ・レストランでスワリングをしすぎるのはあまり好ましくない
- ・シャンパンなど、スワリングの必要ないワインもある
ワインをテイスティングする上での作法を知っておくことで、ワインの楽しみ方がまたワンランク上にアップします。
言ってしまえば、茶道での茶室に呼ばれたときの作法のようなものと同じです。正しい作法を知ることがマナーであり、ワインを何倍にも美味しく飲むための方法でもあります。
マナーや作法を守って、ワインをより美味しく楽しんでくださいね。